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ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

1泊2日

ご当地料理に地元食材。
歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

花咲線の沿線には、地元の食文化に根差したグルメが揃う。釧路の「ザンタレ」や根室の「エスカロップ」といった、人々の営みの中で生まれたご当地料理に、豊かな自然環境が育む食材を心ゆくまで楽しめるレストランやビアバー。地域の歴史と文化に思いを馳せながら、各地の味を堪能しよう。

1.釧路流ザンギ「ザンタレ」を、発祥の店で。 

北海道のソウルフード、ザンギ。下味やタレにはさまざまなタイプがあるが、釧路管内では独自に発展を遂げて定着したザンギがある。それが「ザンタレ」。タレやソース、ドレッシングなどがかけられたザンギであり、ザンギの発展系として一大勢力となっている。 

1980 年創業の南蛮酊は、その元祖として知られる店。元々は宴会料理のひと品として提供していた名もない料理だったが、口コミを通じてそのおいしさが評判となり、広まっていった。今でも多くの釧路市民に愛され、テイクアウトの電話が日々何件もやってくるという。地元民の食卓の定番メニューにもなっている。 

ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

人々を魅了する秘密は、カリカリの衣にかかっている秘伝のタレ。酢、しょうゆ、砂糖がベースの甘辛い味によって、ザンギをさっぱりと食べ進められるのだ。大きな口でかぶりつけば、ジューシーな肉汁とタレの風味が口いっぱいに広がる。ライスもセットにして、モリモリといただこう。 

そしてもう一つの魅力がそのボリューム。通常の「ザンタレ」を注文すると、1 人前とは思えないほどの大盛りのザンギが運ばれてくる。ザンギ一つひとつも大きめサイズで、満腹間違いなしなのだ。食べきれないかも、という方もご安心を。家族や友人とシェアしたり、初めからハーフサイズを注文する手もある。パックに入れての持ち帰りもできるのがうれしいところだ。 

インフォメーション

Infomation

南蛮酊

住所:釧路町遠矢1丁目 39-39
営業時間:
水曜~金曜 11:00~19:00
土、日曜 11:00~20:00
定休日:月曜、火曜

2.根室のご当地料理「エスカロップ」、その元祖の味

根室を語る上で欠かせないのが、名物料理「エスカロップ」。筍入りバターライスの上に薄切り肉のカツを載せ、デミグラスソースをかけたシンプルなワンプレート料理は、市内の多くの飲食店で提供されている。

ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

誕生したのは、昭和32~40年にかけて営業していた喫茶店「モンブラン」。3代目料理長の古村斤也さんは、東京・新橋の洋食店でナポリタンにカツとデミグラスを合わせた「エスカロッピニー」に出会い、後に横浜のイタリアンでその組み合わせをチキンライスに変えた「エスカロップ」を作っていた。根室のモンブランでも同様の料理を提供し、客の要望を受けてライスをバターライスへ変更したものが、現在のスタイルの原型となる。 

エスカロップのシンプルさは他店でも作りやすく、当時の喫茶店ブームと相まって根室中に広がっていった。さまざまな店で味わえるエスカロップだが、元祖の味を受け継いだと言われているのは三店舗。モンブランのバーテンダーだった梅田勝利さんが昭和38年に開店した「ニューモンブラン」、ニューモンブランで働いていた夫婦が始めた「喫茶どりあん」、そして梅田さんの2店目で働いていた中村和雄さんが営む「薔薇」だ。

ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

その一つ、「ニューモンブラン」が提供するエスカロップの特徴は、酸味とまろやかさのバランスが絶妙なデミグラスソース。大鍋で数日かけて煮込む「継ぎ足し」の製法を守り続けており、サクサクのカツやしっとりとしたバターライスによく合う。開店当初から変わらぬレシピで、伝統の味を守り続けている。

ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

レトロな銀皿や落ち着く店内など、根室の喫茶文化が詰まった店内も魅力的。まちの歴史が詰まった空間で、ご当地料理をいただこう。 

インフォメーション

Infomation

ニューモンブラン

住所:根室市光和町1丁目1
営業時間:
10:00〜15:00(L.O. 14:20)、17:00〜19:00(L.O. 18:40)
定休日:不定休(月4回ほど)

3.「牡蠣の聖地」でいただく、ボリューム満点の丼。

牡蠣の聖地と呼ばれる厚岸町。その背景には、厚岸町の恵まれた自然環境がある。厚岸湾と、湾と繋がる厚岸湖という2つの養殖環境を備えた環境が、成長段階に合わせた臨機応変な養殖と年間を通しての生産を可能にしているのだ。

ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

そんなまち自慢の牡蠣をたっぷり味わえるのが、厚岸湾を一望する高台にある道の駅「コンキリエ」。生、焼き、フライなどの定番ものから、釜めし、天ぷら、カレーにパスタ…とありとあらゆる牡蠣料理が並んでいる。中で目を引くのは「レストラン エスカル」で提供されている「かきぶた合戦丼」。カキフライと豚丼が一体化した、ボリューム満点の一品だ。 

ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

ふっくらとした3つのカキフライの周りに、しっかりとタレが絡められた豚が6枚。牡蠣はもちろん厚岸産、豚は隣町・浜中の「はまなか ほえいとん」を使用している。道東の海鮮と肉をいっぺんに味わえるという、なんとも贅沢な丼。キャベツが箸休めとなり、ひと口、またひと口と手が止まらない。 

インフォメーション

Infomation

厚岸味覚ターミナル・コンキリエ

住所:厚岸町住の江2丁目2
営業時間/4~9月 11:00~19:30(L.O. 19:00)
10~12月 11:00~19:00(L.O. 18:30)
1~3月 11:00~18:00(L.O. 17:30)

4.クラフトビールを片手に、厚岸で豊かな時間を味わって。

旅の終わりに立ち寄りたいのが、厚岸町のブリューレストラン「ユイトリエール」。大きな窓から光が差し込むくつろぎの空間で、こだわりのクラフトビールと地元食材を使った料理をゆったりと楽しもう。 

ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

オーナーの柴田貴美さんは厚岸町出身。しばらく道外で暮らしていたが、コロナ禍で久しぶりに訪れた時、海のきらめきや澄んだ空気に心を打たれたという。「厚岸にはこんなに美しい景色があったということに、改めて気づかされました」。このまちの美しい風景を未来へとつないでいきたい。そんなふるさとへの思いから、20254 月、ユイトリエールをオープンさせた。 

ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

ユイトリエールのコンセプトは「育む時間」。「人と人のつながりや文化が育まれていくことが、これからの未来を幸せにすると考えています」と柴田さん。厚岸という場所でビールと共に実りある時間を過ごしてもらえるよう、味わい豊かなクラフトビールを造っている。定番の 4 種類に加え、季節限定のビールもラインアップ。厚岸町の牡蠣の殻や道東産のビーツなどを使った、唯一無二のフレーバーが魅力だ。中でもイチオシは、燻製した麦芽に厚岸の牡蠣の殻を加えて造る「AKKESHI OYSTER LAGER」。爽やかな飲み口でありながらもコクと旨みが広がり、余韻を楽しめる。もちろん、牡蠣料理とも相性バツグン。 

さらに「料理と一緒に楽しんでほしい」と、食事メニューも豊富。「クラフトビールはスタイルごとに香りも味わいもまったく違う表情を見せてくれます。料理と合わせることで、その魅力をより深く感じてもらえたらうれしいです」と柴田さん。飲み比べを楽しみながら、時間をかけて味わいたい。 

ご当地料理に地元食材。歴史と文化が詰まった、地域の味を堪能する旅。

厚岸の景色を眺めながら、この地で生まれたビールを地元食材と共に味わうひとときは、忘れられない思い出になるはずだ。 

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ユイトリエール

住所:厚岸町港町2丁目 83
営業時間:
日、月曜 11:30~16:00
木~土曜日 11:30~14:00、17:00~20:00
定休日:火、水曜